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ダウン症が遺伝する家系はある?遺伝するダウン症の種類と着床前診断について解説

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コラム監修医師
CGLメディカルアドバイザー

マークW.サリー博士
Mark W. Surrey, M.D.

UCLA Clinical Professor

生殖内分泌学者

不妊治療専門医

UCLA医療センターで研修医として勤務後、ロンドン大学、ハマースミス病院で生殖内分泌学および不妊治療の研究に携わり、ロンドン大学とメルボルンのモナッシュ大学で着床前診断の研究を行ってきました。 米国の主要な学会であるAmerican Association of Gynecologic Laparoscopists(AAGL)、 Pacific Coast Reproductive Societyで会長を務めた経験もあり、“Best Doctors in America“のTOP100人の一人に選出されています。

多才な実績はロサンゼルスタイムズやCNN、Fox、CBS、ABC、NBCなど多くのメディアで紹介されています。

兄弟やいとこなど、家系にダウン症の人がいれば、自分の子供にも遺伝する可能性があるのでしょうか。今回は、遺伝する可能性のあるダウン症の種類について解説します。また、妊娠前に受けることができる着床前診断についてもご紹介するため、子供の病気や障害が心配な方はご参考にしてください。

兄弟やいとこがダウン症の場合は子供に遺伝するのか

兄弟、いとこなど、家系にダウン症の方がいる場合、自分の子供に遺伝する可能性が頭をよぎることもあるでしょう。

 

ダウン症の場合は、遺伝の影響は少なく、偶然発生する染色体異常が原因となることがほとんどとされています。染色体異常は、卵子が減数分裂するときの異常が原因となって生じることが多いです。この異常は遺伝とは関係がないため、どんな人にも生じる可能性があります。

 

ダウン症にもいくつかの種類がありますが、約98%は遺伝と関係なく、残りの約2%だけが、遺伝の影響を受けていると考えられています。つまり、兄弟やいとこなど自分の家系にダウン症の人がいても、それは偶然生じた可能性が高く、子供に遺伝するとは限りません。

 

遺伝が関係するダウン症の種類とは

ダウン症のほとんどは偶発的なものですが、種類によっては遺伝の影響を受けることがあります。ダウン症には、標準型、モザイク型、転座型がありますが、このうち転座型だけが遺伝に関係しています。

 

ダウン症の中で最も多いのは標準型であり、21番目の染色体が1本増え、3本になることが原因とされています。本来は2本で対をなしている染色体が3本になることを「トリソミー」といいます。標準型は、21番目の染色体に発生するトリソミーであることから、「21トリソミー」と呼ばれています。

 

モザイク型は、ダウン症の3%以下を占める比較的珍しいタイプです。一部の細胞だけがトリソミーになっており、モザイクの頻度によって症状には差が出てきます。標準型、モザイク型ともに遺伝は関係なく、両親の染色体に異常がなくても、子供にダウン症が発生する可能性はあります。

 

遺伝が関係するとされる転座型のダウン症は全体の5%ほどを占め、このうち約半数は両親からの遺伝が影響しているとされています。残りは突然変異によるものであるため、転座型だからといって、遺伝が関与しているとも限りません。

 

転座とは、染色体の一部が入れ替わる状態をいいます。一見すると何の症状もない方でも、転座の保因者であることがあります。両親のどちらかが転座の保因者の場合、子供にダウン症が遺伝する可能性はあるといえます。

 

高齢出産と染色体異常の関係

転座型のように、遺伝が関係するダウン症もありますが、多くは偶然発生する染色体異常が原因となります。受精卵に染色体異常があれば、流産しやすくなったり、ダウン症などの障害のある子供が生まれたりする可能性が高まります。

 

染色体異常と聞けば、自分とは関係がないと感じる方もいるかもしれませんが、実はどんな人にも発生する可能性はあります。女性の年齢が34歳以下の場合、59%の受精卵に何らかの染色体異常が認められるといわれているほどです。

 

そして、女性の年齢が上がるにつれて、受精卵の染色体異常が発生する確率は高まっていきます。35〜39歳では63%、40〜47歳では74%と割合が増加し、高齢出産で不妊や流産のリスクを高める一因にもなっています。

 

高齢出産では、ダウン症などの障害のある子供が生まれる確率が上昇するといわれていますが、その背景には染色体異常の増加という要因があるのです。

 

赤ちゃんのダウン症の有無はいつわかるのか

お腹の赤ちゃんにダウン症があるかどうかについて、いつわかるのかは人によって違いがあります。早ければ妊娠中のエコー検査でダウン症の可能性があると伝えられる可能性もあります。エコー検査だけでは、確定的な診断ができないため、診断を確定させるためには羊水検査などを受けることになります。

 

羊水検査などは確定診断といい、その検査の結果を受けて診断を確定させることができます。ただ、お腹に針を刺すため母体にかかる負担はありますし、稀に流産を引き起こす可能性があるという側面もあります。

 

妊娠中に赤ちゃんにダウン症があるとわかれば、心の準備ができたり、赤ちゃんを迎え入れるための準備ができたりする利点があります。一方で、妊娠中に赤ちゃんがダウン症だとわかることで、妊娠を継続すべきか悩んでしまうご夫婦もいます。

 

また、生後1ヶ月程度が経ち、心臓や消化器系の異常などの合併症や身体的な特徴をふまえてダウン症の診断に至ることも多いです。

 

赤ちゃんのダウン症に関しては、生まれる前の段階でわかる場合もあれば、生後の状態や特徴によって診断を受ける場合もあります。

 

ダウン症が遺伝で発生するのが心配なら着床前診断を視野に

遺伝や偶然によって赤ちゃんにダウン症が発生するのが心配なときは、着床前診断という検査を受けることも検討できます。着床前診断とは、妊娠してから受ける出生前診断とは異なり、受精卵が着床する前に行う検査となります。

 

着床前診断は、受精卵の段階で染色体や遺伝子に異常がないかどうか調べ、赤ちゃんの流産や障害の発生を防ぐことを目的にしています。

 

流産を繰り返す原因のひとつに染色体の転座が挙げられますが、着床前診断を受けると、転座によって生じる流産のリスクを減らすことが可能となります。そして、遺伝や偶然によってダウン症が発生するリスクも低減できます。

 

日本国内で着床前診断を受けるには、過去に流産を繰り返していたり、重篤な遺伝病が子供に遺伝する可能性があったりと、決められた条件を満たす人が対象となります。しかし、株式会社Cell and Genetic Laboratory(CGL)の着床前診断プログラムであれば、米国の検査機関に受精卵を輸送する体制が整備されているため、希望者が検査対象になることができます。

 

さらに、CGLの着床前診断では、高確率で希望する性別の赤ちゃんを産み分けることも可能です(統計上98%以上といわれています)。流産やダウン症のリスクが心配なご夫婦は、CGLの検査を視野に入れてみても良いかもしれません。

※本コラムは掲載日時点での情報です。検査名称、検査機関、価格等については変更となる恐れがあります。 最新の情報はHP等でお確かめください。

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