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不妊治療で排卵誘発剤を使う場合とは?知っておきたい副作用やリスクも解説

不妊治療には様々な方法があり、原因を考慮しながら治療を選択していくことになります。不妊治療では排卵誘発剤を使うことがありますが、どんな場合に使用されるのでしょうか。今回は、不妊治療で排卵誘発剤を使用する場合の基礎知識や、副作用、リスクにも焦点を当てて解説します。

不妊治療で排卵誘発剤を使う場合はどんなときか

排卵誘発剤とは、卵胞(卵子)の発育と排卵を促進するために用いられるものです。排卵障害が認められる場合に、排卵誘発剤を使った不妊治療を進めます。排卵障害とは、卵がうまく育たないか、育ったとしても排卵できない状態を指します。

 

排卵障害がなくても、タイミング療法で妊娠しない場合や、人工授精を行う場合には、排卵誘発剤を使用することがあります。

 

人工授精では、精子を採取して子宮に注入していきますが、その後は自然妊娠と同じ流れとなります。人工授精では結果が得られない場合、体外受精や顕微授精といった高度な不妊治療に移行していくことが一般的です。

 

体外受精、顕微受精では、体の外で受精させる必要がありますが、そのためには卵子を採取しなければなりません。こうした生殖補助医療で用いる卵子を採取する目的で、排卵誘発剤を使うこともあります。

 

不妊治療で使う排卵誘発剤の種類について

排卵障害にはいくつか種類があり、それぞれ特徴には違いがあります。排卵誘発剤としては、「クロミフェン及びシクロフェニル」「ゴナドトロピン製剤」「ドーパミン作動薬」の3種類が代表的です。

 

まず、クロミフェン及びシクロフェニルは、内服するタイプの排卵誘発剤です。黄体化ホルモンや卵胞刺激ホルモンと呼ばれる、脳から放出されるホルモンの分泌を促す作用があります。分泌されたホルモンが卵巣を刺激し、排卵を促していきます。

 

次いで、ゴナドトロピン製剤は注射剤であり、卵巣を刺激するホルモン自体を注射します。クロミフェンやシクロフェニルでは効果が得られない場合、排卵誘発剤としてゴナドトロピン製剤が用いられます。

 

そして、出産後に母乳を分泌させる作用を持つプロラクチンというホルモンがありますが、このホルモンが多いと排卵障害の原因になります。血中のプロラクチン濃度が高い状態を「高プロラクチン血症」といい、ドーパミン作動薬の内服によって不妊治療を行います。

 

不妊治療で排卵誘発剤を使うときの副作用やリスクとは

不妊治療で排卵誘発剤を用いる際には、副作用とリスクについて知っておく必要があります。

 

排卵誘発剤として、クロミフェン及びシクロフェニルを用いる場合、副作用は少ないものの、多胎妊娠がやや増加するといわれています。ゴナドトロピン製剤の場合も同様に、多胎妊娠の増加の副作用があり、さらに卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクが高まります。

 

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは、排卵を増やすために卵巣を刺激した結果、卵巣が腫れたり、腹水や胸水がたまったりする状態のことです。重症になれば、血栓症や腎不全などの合併症が生じる場合もあります。

 

排卵誘発剤を使ったすべての人に生じる副作用ではありませんが、気になる症状があれば早めに対応することが望ましいです。

 

特に、若い人、やせている人、多嚢胞性卵巣症候群の人などでは、発症のリスクが高くなるとされています。排卵誘発剤を用いた不妊治療の中で、「お腹が張る」「尿が減る」「体重が急増した」などのサインがあれば、医師に相談するようにしましょう。

 

着床率を上げるために着床前診断を受ける方法もある

排卵誘発剤の使用によって、排卵が促された結果、妊娠や出産に成功する人もいます。しかし、仮に排卵誘発剤を用いて体外受精や顕微受精を行ったとしても、必ず成功するとは限りません。受精卵に染色体異常があれば、なかなか着床しにくい状態になり、流産の可能性も高まります。着床率を上げ、染色体異常が原因となる流産を減らす目的で、「着床前診断」と呼ばれる検査が行われています。

 

着床前診断では、体外受精や顕微受精で得た受精卵について、遺伝子や染色体の異常を調べ、異常のない受精卵だけを子宮に戻すことができます。

 

特に、高齢出産では染色体異常の発生率が高まるため、不妊治療の一環として着床前診断を検討することも可能です。染色体異常によって発生するダウン症候群のリスクを下げることにもつながります。

 

日本国内で着床前診断を受ける場合には、株式会社Cell and Genetic Laboratory(CGL)のプログラムであれば、希望者が受けられる仕組みになっています。一般的な検査では、学会への申請をして承認を得る必要がありますが、CGLではそのような制限がありません。

 

CGLの着床前診断では、米国で豊富な実績を持つ検査機関に受精卵を輸送します。性別を決定する染色体についても検査を行うため、男女産み分けが高確率で成功することも特徴です(統計上98%以上とされています)。

 

不妊治療を受けるときは、排卵誘発剤の使用に伴うリスクについて知っておくとともに、着床前診断の選択肢についても念頭に置いておくと良いでしょう。

※本コラムは掲載日時点での情報です。検査名称、検査機関、価格等については変更となる恐れがあります。 最新の情報はHP等でお確かめください。

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